様々な働き方が増えている昨今。自宅を職場とし、「暮らし」と「仕事」が共に充実している人を紹介していくシリーズ。
今回は株式会社CINRAでプロダクトディレクターをしている小島直子さん。CINRAが運営する自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティShe isで毎月のギフトの開発や、オンラインセレクトショップCINRA.STOREで商品販売の企画などを手がけています。ご主人の飛嶋由馬さんはデザイン事務所ampersandsを構えるデザイナー。
都心から家族3人で逗子へ引っ越しされて1年。会社のリモートワーク制度を利用して時々自宅でも仕事をされているそう。子育てやクリエイティブな仕事をどのようにこなされているのか?都心から離れた生活の中での色々もお聞きしました。
1日のスケジュールを教えてください。
自宅作業の場合(会社出社の日もあり)
- 7時 起床、朝食
- 8時 夫と子供をお見送り
- 8~9時 片付け、自分の身支度
- 9~13時 仕事
- 13~15時 ランチ、休憩
- 15~17時 仕事
- 17~18時 買い物、保育園お迎え
- 19~20時 夕食
- 21時 子供を寝かす(週の半分は一緒に寝落ち)
- 22~23時 自由時間
- 24時前後 就寝
休日
- 8時前後 起床、朝食
- 9~10時 掃除、片付け
- 11時~16時 外出(海や公園、夏はキャンプなど)
- 18~19時 夕食
- 21時 子供を寝かす
- 22~23時 休憩、自由時間
- 24時前後 就寝
自宅でオンとオフをどのように切り替えていますか?
遊びと仕事の垣根があまりないので、オンとオフの切り替えはとくに意識してやっていないですね。あえて言うなら作業机に座った時は「仕事するぞ!」というモードになります。仕事以外でパソコンをいじる時はなんとなくソファに座るので、無意識に座る場所でオンとオフを切り替えているのかもしれないです。
自宅で仕事をすることの良さは何ですか?
誰にも話しかけられず静かに作業ができるのでしっかり集中できるところ。自宅から海が近いので気分転換がしやすく、しっかり休憩もできるところ。通勤時間を仕事にあてられるのもムダが無くて良いです。あとは仕事を休めない日に限って、子供って熱を出したりするんですけど、そういう時にも家で作業しながら見れるので良いですね。
自宅で仕事をすることの悪いところや困ることは何ですか?
特に無いですね。自己管理が得意な人なら、良いことしかないはずです。
仕事で使っているお気に入りの家具やグッズなどは何ですか?
カールハンセン&サンのYチェア。座り心地の良さとデザインが気に入っています。北欧のプロダクトや教育などにとても興味があって、来年の夏に家族でフィンランドとスウェーデンに行く予定です。いつかは移住したいと夫が盛り上がっています(笑)。
自宅のお気に入りの場所はどこですか?
たくさんあるのですが、まずは一階のリビング。夕食後にキャンプ用コットに息子と寝転がってテレビを観ている時間がささやかな幸せです。キャンプで使うものは移動が可能なので、家のレイアウトを変えたりなどが簡単で重宝しています。
もうひとつはダイニングのベンチ。私がいつも座るお決まりの場所なのですが、窓から緑が見えるのがお気に入りです。座った場所からよく見えるところに、学生時代からとても思い入れのあるイラストレーター黒田潔さんの絵を飾っています。見ていると初心に戻れたり、おだやかな気持ちにさせてくれます。
あなたにとって日々の暮らしと仕事の関係性は?
私の仕事は、誰とどんなものを作るかを考えて形にしていくことなのですが、日常生活で感じたことや出かけた先で得た情報をヒントに物作りをすることが多いです。プロダクトは生活に直接大きく関わるものなので、私にとって暮らしと仕事はとても密接な関係だと思います。
自分のライフスタイルが変化することで、企画するプロダクトにも変化があります。例えば、子供ができた時は男女で使えるマザーズバッグの企画をしました。今は自然のある場所で暮らしている影響か、環境や生産者に配慮したプロダクトにも関心があります。日々色々なものと暮らすなかでどういうものが必要で、逆にどういうものがいらないのか。そして、どうあるべきなのかを考えたりします。なので、暮らしのなかには常に仕事があるといった感じかもしれませんね。そう言うとすごく仕事人間みたいに聞こえますけど、好きなことを仕事にしている人ってそういう人が割と多いのかなと。だからこそ、休む時はちゃんと休んで、遊びと仕事のメリハリはしっかりつけていきたいなと思っています。
仕事におけるインプットはどのようにしていますか?
展示会やイベントなどには積極的に足を運ぶようにしています。そこでたくさんのものを見て、色々な人から話を聞きます。インターネットからの情報が自然と入ってきますが、現場から得られる情報の質と量には敵いません。色々なものを知ることで、何が良いか悪いか判断でき、自分の価値基準ができるようにもなる。そうすると納得のいくアウトプットができるのかなと思います。
仕事におけるインプットではないですが、鉱物が好きで集めたり、ミネラルショー(鉱物の展示会)によく行きます。アートやインテリア雑貨を見たり買ったりする感覚とちょっと近いんですが、すごく深い世界でハマってしまい…。趣味のアウトプットもちゃんとしたいと思って、今鉱物のアートブックも作っています。数字を気にせずに好きなことだけを純粋にアウトプットできる表現の場があると、仕事にも良い影響があると思うので、今後ライフワークにしていきたいですね。