• レシピ提供:いわさあやか

いわさあやか

フードクリエイター。
1985年、岡山県生まれ。
都内を中心に活動ののち、フランスへ。
年に数度開催されるパリファッションウィークでは現地でファッションブランドへのケータリング。東京ではプライベートレッスンや撮影のフードコーディネート、レシピ制作などを行なっている。
Instagramアカウント:https://www.instagram.com/ayakaiwasa/

こんにちは。空気が一気に冷え込み秋も深まってきましたね。

1年間続けさせていただいただいたこのレシピ連載もいったん終了となります。ご紹介したいものはまだまだ沢山あるので、次回からはテーマを変えての新しい連載を企画中です。お楽しみに!

今回は、秋の味覚を楽しむピラフと、ハムと玉葱のはいったシンプルなコロッケ。誰かに作ってあげればかならず喜ばれる二品です。

張り切らなくても、スーパーで手に入る食材で十分美味しく作れるので、秋の夜長にぜひ、おうちディナーをお楽しみください。

鮭ときのこ、栗のピラフ

[材料]
米  2合
水 (鍋で炊く場合)430cc
(炊飯器でたく場合は、酒を入れてから目盛どおりの量でok)
日本酒  30cc

天然塩 小さじ1/4
鮭甘塩  一切
ローリエ 1枚
むき甘栗 80-100g

好みのきのこ4種 各1パック
(今回はマッシュルーム、舞茸、しめじ、椎茸)
無塩バター 30g
天然塩 小さじ2
にんにく 2かけ

好みで
パセリやタイム、黒胡椒、パルミジャーノチーズ
[下準備]
•米は2、3回水を替えて研いでから、酒と水に30分ほど浸しておく。この時点で塩小さじ1/4も加えておく。

•きのこ類をそれぞれ食べやすい大きさに小分け、カットする。

•にんにくは皮と芯を取り、みじん切りにしておく。
[作り方]

1、浸水しておいた米の上に鮭の切り身、ローリエ、甘栗をのせて炊く。 (鍋で炊く場合は蓋を閉めたら強火にかけ、蒸気があがり吹きこぼれてきたら弱火に落として10分加熱し、火を止めて10分蒸らす。)

2、米を炊いている間に、深めのフライパンまたは鍋にバターを溶かし、にんにくを加えて弱火にかける。

香りが立ってきたらきのこ類、塩小さじ2を加えて一瞬火を強め、全体をざっと混ぜる。 蓋をして中火に落とし、時々混ぜながらきのこの水分がほとんどなくなるまで炒める。

3、米が炊き上がったら、鮭を取り出して皮と骨を除き、身を粗くほぐしながら加える。皮も刻んで加える。

2のきのこソテーも加えて全体を混ぜる。

4、皿に盛り、好みで胡椒を挽いてフレッシュタイムを散らす。

パルミジャーノなどのハードチーズをすりおろしても美味しいです。

[作るときのポイント]

☆きのこは他にもエリンギやえのきなど好みのものを使ってください。数種類混ぜることでいろんな旨味がからみあってより美味しくなります。

☆白米を鍋で炊く場合の水分量は、目安として米と同量プラス100cc。
今回は酒の水分もあるのでその分加減してあります。

☆市販の料理酒には塩分などの調味料が入っているので、できれば料理に使用する酒は 日本酒をおすすめします。
リーズナブルな価格のパックに入っているものなどでok。料理酒を使う場合は加える塩の量を少し減らしてください。(有塩バターを使う場合も)

☆どなたも手軽に作れるように今回は塩鮭、甘栗を使用しましたが、もちろん、ご自身で下準備された栗や、塩をなじませておいた秋鮭を使ったりすれば、きっとさらに美味しいことでしょう。各々に楽しめる方法で、お試しください。

シンプルポテトコロッケ

[材料(15個分)]

A…
玉ねぎ1個
にんにく 1かけ
塩 小さじ1/2
ローズマリー  1-2本
オリーブオイル大さじ1/2

ハム 100g
じゃが芋 中5-6個
塩小さじ1
牛乳75-80cc
バター30g
胡椒 適量
ナツメグ 少々
パセリなどのハーブ(お好みで)

衣…
パン粉、米粉または強力粉、溶き卵 各適量

揚げ油(米油かグレープシードオイルがおすすめ。キャノーラ油でもok。) 適量

[下準備]
•じゃがいもは鍋で皮付きのまま、串がすっと通るまで蒸す。(ポテトサラダの回参照)

•玉ねぎは皮を剥いて薄くスライス、にんにくは皮を剥いて芯をとり、みじん切りにする。
ハムは太めの千切りに、ローズマリーは葉をみじん切りにする
[作り方]

1、フライパンにAの材料を全て入れ、強火にかける。木べらでざっと炒りつけ、(すぐシューシューと音がしてくるので、火加減はこのときまでのみ強めに。)
蓋をして弱火におとし全体がしっとりとした質感になり透き通るまで加熱する。底が焦げないように時々様子を見ながらヘラで全体を混ぜる。

2、蒸し上がったじゃがいもは、粗熱をとり冷めないうちに皮を剥いて大きめのボウルに入れる。
木べらかゴムベラで好みの加減にマッシュし、牛乳、バター、塩を加えて全体をしっかり混ぜる。芋の大きさによって牛乳の量は加減してください。(表記の分量は目安です。)

3、1で炒めあがった玉ねぎ、カットしておいたハムとローズマリーを加えて全体を混ぜる。
塩加減を調整し、胡椒をひいて好みでナツメグを加えて混ぜる。

4、深めの鍋に、揚げ油を熱する(中温)

油を温めている間に、丸めたコロッケ生地(ゴルフボールくらいの大きさ目安)に 粉をまぶし(薄く、まんべんなく)、溶き卵にくぐらせてパン粉をまぶす。まわりがほどよいきつね色になるまでカラリと揚げる。

5、皿に盛り、胡椒や好みのスパイス、ハーブなど散らす。



[作るときのポイント]

☆じゃがいもが冷めると作業しづらく味も決まりづらいので、熱いうちに一気に作業をすすめてください。

☆ソース不要、このままで美味しいコロッケです。ハムのほか、スモークサーモンやツナ、生ハムなどで応用しても美味しいです。

ある程度、すでに味がしっかりある加熱の必要がない食材がおすすめ。

☆コロッケの種は、冷蔵庫で3-4日保存できるので、そのままマッシュポテトとして付け合わせやお弁当のおかずにしても◎

牛乳や生クリームを足してゆるめにのばし、チーズやパン粉をかけてオーブンで焼けばグラタンにもなります。

パリの秋は食材の宝庫

フランスのこの時期も、木箱いっぱいのいろんなきのこや、おおきなかぼちゃ、あざやかなフルーツ、などなどマルシェに並ぶ食材がどんどん秋色に変わるとき。

今回のレシピ、実は一年前のパリ滞在中に作ったきのこごはんを思い出しながら作りました。

一年が巡るのは本当に、本当にあっというまですね。この連載も、そのときそれぞれの季節の魅力を、楽しむきっかけのひとつとなれたら、こんなに嬉しいことはありません。

次回からかたちは変わりますが、改めてお知らせできるように企画を進めてまいりますのでおたのしみに。

一年間ありがとうございました。